本の裏話

よく聞かれるので、本の裏話をちょっと紹介。

 

文章について

はじめに父が書いた文章は硬くて、専門用語も多いものでした。しかも、十数年もコロンビア(南米)に住んでスペイン語で暮らしているため、なんだか日本語もあやしい??

 

なので、父の書いた文章をもとに、「どう書いたらわかりやすいか」「ここに何かぴったりの表現がほしい」などと悩みながら、何度も二人で書き直しました。

日本語を自然にするのはもちろんのこと、専門用語には解説を付けたり図を入れたりし、中学生でも読めることを目標に、なるべく誰にでもわかりやすい言葉を選んで仕上げたつもりです。

 

編集さんには相談にのっていただくだけでなく、植物に詳しくはない一般視点からのアドバイスがいただけて、参考になりました!(私は「専門家」ではないものの、「一般的」でもなかったみたいです。)

 

 

イラストについて

イラストは、表紙のような植物画に近いものから模式的な図などまで、いろいろ描きました。画材は透明水彩、色鉛筆、マーカー等、すべてアナログで描いています。

 

やはり野菜や果物は食べ物ですし、美味しそうに描けるととても嬉しかったです。時には「してやったり!」という気分にもなりました。

模式的なイラストでいい箇所も、できれば植物の美しさを少しは残したく、最後の方は時間と戦いながら必死で描いていました。(もう少し経てば、”いい思い出”になるかも?)

 

 

表紙について

この本のイラストは、写実的でも「植物画」として「実物大」で描いた絵ではありません。

中には、最初は小さく使うはずのイラストだったのに、あとで大きく引き伸ばして使うことになってしまったものも!密度が下がるのが心配で、「これだけ描いてあれば大丈夫でしょう」と言われても信じられず……。

 

表紙の聖護院カブもそのひとつで、「表紙ですから、せめてこれだけは!」と頼み込んで、印刷のチェックも済んだタイミングでしたが、もう少しだけ加筆させてもらいました。

なので、印刷したものが見本誌として届くまで、どう印刷されたかが心配で、ソワソワ。

 

とうとう届いた包みを開けると、生成りに近い白色のマットな紙に聖護院カブと巨大エリンギのイラストが美しい表紙が目に飛び込んできました。本全体がやさしげな印象で、文字の色もフォントも2種類使ったおしゃれなタイトルが映えています。帯にはつやつやのイチゴ!

どのイラストも自分で描いたものとはいえ、デザイナーさんの手にかかると、ひとつのデザインとしてフォントや配色、配置も絶妙、こんなに素敵な「本のかたち」になるものなのかと感動しました。とはいえ、本を手に取ってもまだ完成した実感がわかず、なんだか白昼夢のよう。

 

 書店にて

書店に並ぶ日を聞いても、まだ実感がわきませんでしたが、書店の棚にこの本があるのを自分で確認しに行ったり、書店で見かけた方からご報告をいただいたり、「市立図書館にあったよ!」とお聞きしたりして、徐々に完成の実感がわいてきました。

 

特に、丸善の丸の内本店(オアゾ内)で、新着・話題の本コーナーに平積みしていただいているのを目にしたときは嬉しかったです♪

また、植物系の棚(こちらは平積みではない)での写真を撮らせていただこうと書店員さんに話しかけたら、なんとその場でPOPも貼ってくださいました!こちらも、夜なべしながら頑張って描いたものなので、感慨もひとしおでした。